ハミガキは食前?食後?どちらがいいの

ハミガキをする時間、回数など、患者さんよりよく質問を受けます。
 
ひと昔前、毎食後三分以内に三分間以上歯磨きを行なう、いわゆる「3,3,3運動」が良いといわれた時がありましたね。
 
通常、食後に歯磨きをする方が多く、またさかの歯科でも同じ指導をさせていただいております。
 
しかし、食前に磨く方が良いという説もあります。いったい、どちらが正しいのでしょうか?
 
歯の表面にできる歯垢の中の細菌が作り出す酸が、歯の表面を脱灰して、虫歯はできてしまいます。
 
そして、この歯垢のプラークは、ただの食べかすではありません。細菌の塊なので、食事をして口中に糖が入ってくると、吸収・分解することで、歯垢はどんどん増えていきます。
 
ただし、厄介な歯垢ですが、歯に付着していなければムシ歯にはなりません。
そのため、通常は、食後の歯磨きをして、この歯垢を取り除くほうが、ムシ歯予防に効果的であると考えられています。
 
しかし、食前の歯磨きの効果とは、あらかじめ食事前に歯垢を落としておき、口中に糖質が入ってきても、新たに歯垢が歯の表面に付着し、そして生育するのを防止できる点です。
 
つまり、歯垢がいっぱい付着しているところへ糖質が入ってくると、歯垢が生育する格好の条件がそろっているので、この条件をなくしてしまう考え方です。
 
そのため、食前の歯磨きを推奨している方も少数ではありますが、いらっしゃいます。
 
結論としては、どちらも正しいと思います。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
今まで食後に磨いている方でも、食前にも時間があれば磨いてみてください。
 
また食前に磨いている方も、もし食後にも時間があれば磨いてみてください。
 
柔軟な対応をされれば良いと思います。
 
もちろん、食前食後ともに磨けば、予防効果はもっと大きくなります。

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