正常と異常の狭間で 

通常の生活には支障はない。そして痛みもない。しかしなんとなく違和感を感じる。そして冷たいものがすこしだけしみる。

レントゲン検査をすると問題なところはなし。虫歯もない。
咬合時検査をしても痛みなし。歯肉の状態も問題なし。

こんな方が、時々来院されます。
中には、歯科医院を数軒回ってきた方も。

様々な診査をして調べますが、異常なところはなし。決定的な解決策が見当たらないってことが時々あります。

冷たいものがしみるとの症状もあるが、それほど症状が強くもなく、抜髄(神経を取る処置)するのも、もったいないし。

抜髄することで、咬めない症状に変化しない可能性もあるし。。。。

結局お決まりの「経過観察」になることに。。。。

こんなケースでは、毎回しみる度合いを患者さんから聞き取り、歯肉の状態やブラッシングの状態、咬合の状態をチェックします。

でも、大きな変化がなく、そして大きな症状の改善もなく、いたずらに時間だけが経っていくこともしばしば。。。。

ただ、こういった症状を訴える患者さんは、経過観察が一番いいとわかってはおられるようですが、白黒ハッキリ決着をつけたいと思っている傾向があるように感じます。

例えば、肩こりや腰痛などのように、医療の現場ではなんとなく付き合っていかなければならない症状は沢山あります。しかし、患者さんは、歯科には解決を求めてしまうところがあります。

しかし、歯科の領域でも、その症状と喧嘩せず、うまくその症状と付き合っていく方がベターなケースも沢山あります。

 

 

 

 

 

 

健康な状態とは言えないまでも、加療すなわち治療が必要とも言えない。

特に、歯科の加療すなわち治療となると、歯を削ったり、神経を取ったりと、歯の延命という視点から見れば、当然マイナスのことが多いので、なおさらです。

私自身としても、できることなら、ささっとやって、スッキリさせて差し上げたい。とは思っているのですが。。。。

なかなか、難しいです。

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