なぜ歯を磨くの?
「歯を磨いてくださいね」。歯医者に行くと、必ず言われることだと思います。私も毎日のように患者さんに言っています。
たぶん、歯科ぐらいしかこれほど患者さんに対して、セルフケアを要求する医療科目は、ないでしょうね。
ところで、国立保健科学院の花田先生は、歯のような硬い組織(硬組織)は、
①皮膚のような軟組織のように動かない。
②免疫物質が分泌されない。
③軟組織のように上皮(表面)がはがれない。
という特徴から、人為的なケアをしないかぎりバクテリアの塊ができてしまうとおっしゃっています。
もともと人間の体は、外界に触れるところと、そうでないところは、発生のときから細部の作られ方が異なっているようです。
もっと簡単に言うと、日常的に空気に触れるところかそうでないかによって構造が異なっているわけです。
空気に触れるところは、常に外からの感染のリスクが高いので、防御機構がしっかりしています。
動けば、バイキンはくっつきにくい。
免疫物質がでれば、くっついたバイキンもやっつけられる。
表面がはがれれば、生き残ったバイキンも自然に体外へ排出される。
これらのことが、歯には期待できないのです。口磨きでなく、歯磨きという言葉もここからきているのではないでしょうか?
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