こんにちは。

さかの歯科・副院長の坂野美恵です。

「最近、歯が長くなった気がする」「冷たいものがしみる」「歯の根元が茶色いような気がする」などのお悩みはありませんか？

それ歯茎が下がって（歯肉退縮）歯の根元が見えているかもしれません。

今回は、歯茎が下がる原因やリスク、予防法、歯医者でできる対処法について詳しくお話しします。

 

 

 

 

 

 

歯茎が下がる（歯肉退縮）とは？

 

歯肉退縮とは、歯の周りの歯茎が減り、本来歯茎に覆われているはずの歯の根が露出している状態をいいます。

歯肉が下がると元々隠れていた象牙質という歯面が表に出ることで知覚過敏や歯の色の違い、歯が全体的に長くなったと思う方が多くいらっしゃいます。

さら患者様から「歯茎が下がってきたのは年齢のせいですか？」とご質問をいただくことがあります。

確かに加齢が原因となる場合もありますが、歯茎が下がる原因はそれだけではありません。

下記に歯肉が下がる原因を深堀していきます。

 

歯茎が下がる主な原因とは？

歯茎が下がる原因は以下の通りです。

 

歯周病

歯周病は、歯を支えている骨（歯槽骨）を溶かしていく病気です。

骨が減ると、それに伴って歯茎も下がってしまいます。

自覚症状が少ないため、気づいた時には進行していることも少なくありません。

 

過度な歯磨き（オーバーブラッシング）

強い力でゴシゴシ磨く、硬すぎる歯ブラシを使うと、歯茎を傷つけてしまいます。

硬い歯ブラシがお好きな方や、1か月以内に歯ブラシの毛先が広がる方は、力が強すぎて歯肉に負担がかかっている可能性があります。

 

研磨剤入り歯磨き粉を使用している

歯の着色が気になる方やホワイトニング効果を期待している方は、研磨力の強い歯磨き粉を使用される方もいらっしゃいます。

しかし、歯肉は歯と違って柔らかい組織なので、あまりにも研磨力が強い歯磨き粉でしっかりブラッシングをすると、歯肉が下がる原因にも繋がります。

 

歯並び・噛み合わせ

歯並びから外れている歯や、噛み合わせに負担がかかっている歯は、歯茎が下がりやすくなります。

歯並びから大きくズレている歯は、歯ブラシが過度に当たりやすかったり、噛んだ時に負担がかかって歯肉が下がってくる可能性があります。

 

歯ぎしり・食いしばり

無意識の歯ぎしりや食いしばりは、歯や骨に強い力がかかり、歯茎が下がる原因になります。

寝ている間や、お仕事中・勉強中などに歯を食いしばるクセがある方や、寝ている時に歯ぎしりを指摘されたことがある方は注意が必要です。

 

加齢・骨や歯茎の薄さ

年齢を重ねるとともにどうしても少しずつ歯肉は下がってきます。

下の前歯などは骨や歯茎が薄く、もともと下がりやすい部位なので、特に歯肉が下がったと気になる方は多いです。

 

歯列矯正を受けている

歯列矯正を受けている方や、過去に治療を行った方は歯を強制的に動かしているので、歯肉退縮を起こしやすい方がとても多いです。

特に成人矯正は顎の骨が完成されてから歯を動かしていくので、歯茎が下がったと感じる方は多いでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

私は歯茎が下がっている？セルフチェック表

ご自分で歯肉が下がっているか確認してみましょう。

鏡でご自身のお口の中を見てみてください。

 

①歯が以前より長く見える

②冷たいものがしみる

③歯の根元が見えている

④歯の根元が茶色い

⑤歯がグラグラする

⑥歯の根元がえぐれている

 

これらが当てはまる場合、歯肉退縮が起きている可能性があります。

 

歯茎が下がると起こるリスクとは？

歯茎が下がると、エナメル質よりも柔らかい「象牙質」という歯質が露出します。

象牙質は元々歯肉で覆われていた歯質なので、歯の組織が柔らかく、さらに神経に繋がる象牙細管という穴が開いているのが特徴です。

その為、歯肉が下がると以下のような症状が出てきます。

 

・知覚過敏が起こりやすい

・虫歯になりやすい

・歯が黄ばんで見える

・見た目が老けて見える

 

歯茎の下がりは少しずつ進行し、大きな痛みもできにくいので、自覚しにくく、進行してから気づく方が多いのが特徴です。

一度下がった歯茎は元に戻りますか？

残念ながら、一度下がった歯茎を自然に元に戻すことはできません。

だからこそ、進行を止める・予防することがとても大切です。

かかりつけ歯医者での定期健診をしっかり受け、歯だけでなく歯肉の状態や粘膜の状態まで一緒に確認していきましょう。

 

歯茎が下がるのを防ぐセルフケアとは？

歯茎が下がらないようにするためにセルフケア方法は以下の通りです。

 

歯ブラシの力を弱める

歯ブラシは100~150gの力で優しくシャカシャカ音が鳴る程度で磨く事をお勧めします。

ゴシゴシ音が鳴るほど磨くと力が入りすぎてしまうので、注意しましょう。

力加減が分からない時は爪の先に少しだけ歯ブラシを当てて、ピンクの爪が少し白くなるぐらいの力で磨くと分かりやすいです。

 

硬すぎない歯ブラシ（普通〜やわらかめ）を使用する

硬い歯ブラシは汚れが落とせそうな気がするかもしれませんが、歯にも歯肉にも負担が大きいのでオススメしません。

健康的な歯肉の方は普通（M）～やや柔らかめ（MS）をご選択されるといいでしょう。

逆に柔らかすぎると汚れを落とす力も弱くなるので、普通ぐらいがオススメです。

歯周病の方や歯ブラシの選択に迷われる方は、歯医者で自分の口に合った歯ブラシを紹介してもらうと確実です。

 

正しいブラッシング方法を身につける

歯ブラシや歯磨き粉が正しいものでも、誤った歯ブラシ方法で行うと歯肉退縮に繋がります。

ご自分の歯や歯列、歯肉の状況などに合った歯磨き方法を学ぶことも大切です。

正しい歯磨き方法は歯医者で指導してもらえるので、いつでもお声がけ下さいね。

 

知覚過敏用歯磨き粉を継続使用する

知覚過敏用歯磨き粉は歯を削る成分も入ってなく、歯のしみる入口に蓋をしてくれる作用があります。

歯肉が下がった方や、しみる症状が気になる方は知覚過敏用の歯磨き粉のご選択をおすすめ致します。

 

日中の歯の噛みしめ癖を意識する

歯の食いしばりや噛みしめなどの癖がある方は自分で意識してお口の筋肉を緩めるようにしましょう。

まずはご自身のクセを知ることが、予防の第一歩です。

噛みしめなどがある方は歯茎が下がってくるだけでなく、歯が削れてきたり、歯を支えている骨の厚みが出てきて骨隆起ができたりすることがあります。

 

歯科医院でできる歯茎下がり対処法とは？

さかの歯科医院では、症状に応じて以下の対応が可能です。

 

・知覚過敏抑制薬の塗布

歯肉が下がり、根本が見えている部分に知覚過敏用のお薬を塗布することができます。

一度で効果が表れる方から、数回繰り返して塗布することで徐々に効果が表れてくる方もいらっしゃいます。

歯がしみる方や知覚過敏が気になる方は、担当歯科医師までご相談下さい。

・歯の根元を樹脂（レジン）でコーティング

知覚過敏の薬でも効果が薄い方や、歯が削れてくさび状になっている方は、歯科用プラスチック（レジン）で埋めて治療することも可能です。

症状や経過を追って、必要であれば処置を行います。

 

・歯ぎしり用マウスピースの作成

日中歯を食いしばるクセがある方や、寝ている時に歯ぎしりをしている方はマウスピースの作成もオススメです。

歯ぎしり用マウスピースは柔らかいものから硬いものまで揃えており、患者様の症状を確認して歯科医師が作成します。

通常型取りをしてから１～２週間ほどで完成します。

マウスピースが気になる方や作成希望する方もお気軽にさかの歯科までお問合せください。

 

・正しいブラッシング指導

人のお口の状態はみんな違い、一人一人あった歯磨き方法がございます。

患者様のライフスタイルもヒアリングし、どのようなブラッシング方法がいいのか歯科衛生士と共に一緒に考えていきましょう。

歯磨きのお悩みや、磨き残しのチェックなども併せてお伺いいたします。

・一人一人に合ったオーラルケア用品のご紹介

薬局に行くとどれを選んだらいいのか悩むぐらいオーラルケア用品が並んでいます。

自分にあったものがどれなのか悩むことも多いかと思います。

さかの歯科では患者様のお口の状態に合わせたオーラルケア用品もご紹介させていただきます。

さらに歯医者で販売しているケア用品は、薬局では販売できないような高機能・高濃度や高成分なケア用品もございますので、気になるものがあったらいつでもお声がけ下さい。

・必要に応じて歯周病治療

歯周病が原因で歯茎が下がっている場合は、歯周病治療を行って参ります。

歯周病が進行し歯肉が赤く腫れているような方は、治療を行うことで歯肉が引き締まり、治療前よりも歯肉が下がって見えることがあります。

しかし、それは炎症が落ち着いた証拠になりますので、ご安心下さい。

症状や原因によって適切な治療は異なりますので、歯周病治療をお考えの方もまずは一度歯医者へご相談下さい。

 

 

 

 

 

 

まとめ

歯茎が下がる原因は、歯周病・歯磨きの力・歯ぎしり・加齢などさまざまです。

しかし、正しい知識とケアで進行を防ぐことは可能です。

歯がしみる、歯が長く見えるなど気になる症状があれば、我慢せず早めにさかの歯科までご相談ください。

症状が出ている時に診せていただくのが、最も適切な治療につながります。

 

お口や歯のトラブルは京都市西京区・さかの歯科までご相談下さい。

「WEB予約」からは２４時間ご予約を受け付けておりますので、ぜひご覧ください。

 

 

 

 

 

 

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