歯が白い・茶色いのはなぜ?エナメル質形成不全の原因と対策
みなさんこんにちは!さかの歯科・副院長の坂野美恵です。
突然ですが、エナメル質形成不全という名を聞いたことはありますか?
あまりなじみのないワードかと思いますが、実は結構身近な症状で、下記のように感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「前歯に白い斑点がある」
「歯の一部分だけ茶色く見える」
「生まれつき歯の表面がほかの歯と違う気がする」
「なんだか歯がもろくてすぐに欠けてしまう」
このような症状がある場合、エナメル質形成不全が関係している可能性があります。
そのままにしておくと、歯が崩壊して見た目や機能に影響がでることも考えられるので、注意が必要です。
今回は、エナメル質形成不全の原因や症状、前歯だけに見られるケース、歯にできる白い斑点や茶色い変色との関係について解説します。

エナメル質形成不全とは?
エナメル質形成不全は、歯の表面を覆っているエナメル質が、十分に形成されなかった状態です。
見た目の問題だけでなく、エナメル質が薄くなったり欠けやすくなったりすることで、むし歯や知覚過敏・歯牙破折などのリスクにつながることもあります。
まずエナメル質とは、歯の表面を覆っている非常に硬い組織です。
皆さんが鏡を見た時に歯として見える部分の大体がエナメル質と呼ばれる組織で構成されています。
エナメル質は歯を外部から守る役割があり、正常に形成されている場合は、歯の内部にある象牙質や歯髄を保護しています。
そしてエナメル質形成不全とは、歯がつくられる過程で何らかの影響を受け、硬い組織のはずのエナメル質が十分に形成されずもろくて弱っている状態を指します。

エナメル質形成不全の見た目とは?
エナメル質形成不全の歯の見た目は以下の通りです。
・歯の表面が白く見える
・黄色っぽく見える
・茶色く変色している
・歯の一部がへこんでいる
・歯の表面がボコボコしている
・エナメル質が薄い
・歯の表面が欠けやすい
などが見られることがあります。
ただし、歯に白い斑点や茶色い部分があるからといって、必ずしもエナメル質形成不全とは限りません。
初期むし歯や着色、部分的な脱灰(ホワイトスポット)など、似たように見える状態もあります。
そのため、気になる変色がある場合は、歯医者でしっかり診察を受けることが大切です。
エナメル質形成不全の原因とは?
エナメル質形成不全の原因は一つではありません。
歯が形成される時期に、さまざまな要因が影響することで起こると考えられています。
さらに先天的な要因と後天的な要因がありますので、下記にご説明します。
先天的な要因
・歯の形成時期の全身的な体調変化
・妊娠時期の栄養状態などの影響
・遺伝的な要因
・低出生体重や早産
後天的な要因
・乳歯のむし歯や外傷などの影響
・乳児期の病気
・歯の形成過程に影響を与える要因
などがあります。
しかし、実際には原因を一つに特定できないケースも少なくありません。
そしてエナメル質形成不全は「歯磨きが足りなかったから起こる」という単純なものではありません。
気になる歯がエナメル質形成不全の場合は、歯医者で定期的に診察を受ける必要があります。
エナメル質形成不全は前歯だけに起こりますか?
患者さまから特にご指摘が多いのは、前歯の変色です。
前歯の一部だけに白い斑点や変色が見られるケースがあります。
エナメル質形成不全は、すべての歯に同じように現れるとは限りません。
特定の歯だけ、あるいは歯の一部分だけに症状が現れることもあります。
特に前歯は患者さまの目につきやすいため、
「子どもの頃から前歯に白い部分がある」
「前歯の一部だけ茶色っぽい」
といった変化に気づき、歯医者を受診する方も多くいらっしゃいます。
前歯はご自分でも気付きやすいですが、奥歯や臼歯にもエナメル質形成不全の症状が出る場合も多くあります。
歯に白い斑点があるのはエナメル質形成不全ですか?
歯の表面に白い斑点がある状態を「ホワイトスポット」と呼ぶことがあります。
白い斑点の原因には、エナメル質形成不全のほか、初期のむし歯、フッ素の影響など、さまざまな可能性があります。
そのため、「歯に白い斑点がある=エナメル質形成不全」と完全には言い切れません。
見た目が似ていても、原因によって必要な対応は異なります。
特に、以前から白い斑点があったのか、最近になって白くなったのか、表面に凹凸があるのかなどによっても判断が変わります。
歯が一部白い、茶色い、黄色いなど気になる症状がある時には、歯科医師による正確な診断が必要です。
歯が茶色く見える場合はエナメル質形成不全ですか?
エナメル質形成不全では、エナメル質が薄くなっている部分などが黄色や茶色に見えることがあります。
しかし、歯が茶色く見える原因はエナメル質形成不全だけではありません。
歯が茶色に見える原因は以下の通りです。
・着色汚れ
・むし歯
・歯自体の変色
・歯の神経が死んで黒ずむ
・エナメル質が薄い
特に、茶色い部分が徐々に広がっている、歯に穴や凹みがある、冷たいものがしみるといった症状が出始めている場合には、むし歯などの可能性も考える必要があります。
自己判断で「ただの着色」と考えず、一度歯医者で確認してもらうと安心です。
エナメル質形成不全はむし歯になりやすいですか?
エナメル質形成不全がある歯では、エナメル質の厚みや質に問題があるため、むし歯などのリスクが高くなることがあります。
さらに虫歯だけでなく、歯のが欠けやすかったり知覚過敏が出る方も多いです。
エナメル質形成不全が前歯の場合、見た目に影響が出て気になる方も少なくなりません。
すべてのエナメル質形成不全の歯がすぐにむし歯になるわけではありませんが、歯の質が他の健康な歯と比べるととても弱いのは事実です。
エナメル質形成不全の歯がある方は、早めに対策を取ることで歯を守ることができます。
定期的に歯の状態を確認し、状態に合わせて適切なケアを行うことが重要です。

エナメル質形成不全の治療方法とは?
治療方法は、エナメル質形成不全の程度や場所、年齢、むし歯の有無、見た目の悩みなどによって異なります。
以下に代表的な治療法をご説明いたします。
①高濃度フッ素塗布
症状が軽く、特に大きな問題がない場合には、経過を観察しながら正しい歯磨き方法の習得や、フッ化物の利用などによって歯を守っていきます。
普段の歯磨き時も年齢に合わせたフッ素配合量の歯磨き粉を選択し、使用しましょう。
歯医者では、薬局では取り扱えない高濃度フッ素を塗ってもらうことができます。
フッ素はエナメル質形成不全の歯の進行を遅らせるとても有効な薬剤なので、歯科医師の指示の元、定期的に塗布するのがオススメです。
②レジン充填や詰め物を入れる
エナメル質形成不全の歯の表面が欠けている場合や、むし歯になっている場合、見た目が気になる場合などには、詰め物や被せ物などの治療を検討することがあります。
また前歯の白い斑点や変色についても、必要に応じてコンポジットレジンという光で固まるプラスチックを使用して修復することもあります。
エナメル質形成不全がどのぐらい進行しているのかを確認しながら、必要に合わせた治療をご提案させていただきますので、まずはお気軽にご相談ください。
③知覚過敏の治療
エナメル質が弱ることで、歯のプロテクター機能が弱くなり知覚過敏が出る方も多いです。
知覚過敏の歯にしみ止めや、コーティング剤を塗布する事で、痛みを軽減することができます。
エナメル質形成不全による歯のしみが気になる方も、歯医者へご相談ください。
④定期的なメンテナンスを受ける
エナメル質形成不全の歯は虫歯になりやすいので、お口の中の汚れや細菌の数を減少させるために、プロフェッショナルケアを受けることをオススメします。
ご自分では届きにくい歯の隙間や、歯ブラシでは取り切れない細かい汚れまで、歯医者でしっかり除去してもらえます。
エナメル質形成不全の歯がある患者さまは定期健診の期間を短くして、こまめにクリーニングを行うのもオススメです。

歯医者へ行くべき症状とは何ですか?
次のような症状がある場合は、一度歯医者で相談することをおすすめします。
・前歯に白い斑点がある
・歯の一部だけ黄色や茶色になっている
・子どもの頃から歯の色が気になっている
・歯の表面がへこんでいる
・歯が欠けやすい
・冷たいものや甘いものがしみる
・茶色い部分が徐々に大きくなっている
・見た目の変色が気になっている
・奥歯の舌触りがザラザラする
・歯が一回り小さくなったように感じる
エナメル質形成不全なのか、むし歯や着色など別の原因なのかは、見た目だけでは判断できない場合があります。
気になる症状がある時は、まずはお気軽に歯医者へご相談くださいね。
小さなお子様のエナメル質形成不全は特に要注意!
エナメル質形成不全は、小さなお子さまから学童期のお子さまに見られることが多いですが、大人になってから気付く方も多くいらっしゃいます。
特に小さなお子様の場合、歯に含まれる水分量が多いため、エナメル質形成不全の進行が早い子も多いです。
乳歯は生え変わりで徐々に抜けていきますが、5~6歳ごろから生えてくる永久歯はご年配になるまで使用するとっても大切な歯です。
仕上げ磨きの際などに、歯の形や色までよく観察し、気になる症状がある時はなるべくお早めに歯医者へ行くようにしましょう。
エナメル質形成不全と上手にお付き合いしましょう
エナメル質形成不全はどうしても歯の質がもろく弱っているので、これ以上ダメージを与えないことが大切です。
定期健診でお口の中のチェックと、歯の周りに付着した汚れをプロのクリーニングによってしっかり除去してもらいましょう。
今治療を受けておくと、5年10年先の歯の未来も大きく変わってくるかと思います。
お口や歯のトラブルは京都市西京区・さかの歯科までご相談下さい。
「WEB予約」からは24時間ご予約を受け付けておりますので、ぜひご覧ください。
医療法人さかの歯科
〒610-1146
京都府京都市西京区大原野西境谷町2−14-13
洛西ニュータウン 境谷センター商店街内
TEL:075-331-7070
Googleマップ:https://g.page/r/CfLjKV1yR4GCEAE
