象牙質知覚過敏症 その1 

象牙質知覚過敏症をご存知でしょうか?

虫歯がないのに、歯の根元(歯と歯ぐきの境目)のあたりがしみた経験はありませんか?

これが、象牙質知覚過敏症です。歯の内部の象牙質という層が外に露出して起こってしまいます。

象牙質は、歯の中心部の歯髄(神経)とごくごく細い管でつながっています。ごくごく細い管は、象牙細管とよばれ、この細い管を通して、冷たい熱いなどの温度刺激や食物の化学成分による刺激を歯髄に伝えてしまいます。この刺激が「しみる」という痛みの症状を感じてしまうのです。

通常象牙質はエナメル質で覆われているので、上記のような現象は起こりません。ただし、歯の根元(歯と歯ぐきの境目)のところは、この象牙質が薄くなっています。噛み合わせの力が長年加わると、歯の根元に応力がかかり、この部分のエナメル質が少しづつですが、欠けてきます。そしてついに象牙質が露出するところまでエナメル質が欠けてしまうと、象牙質知覚過敏症が発現してしまうことになります。

このように、エナメル質がはがれて欠けてしまった状態(根元がえぐれたように欠けている状態)をくさび状欠損と呼びます。

 

 

 

 

 

 

 

 

生体には必ず防御機構があります。象牙質知覚過敏症が発症すると、歯自身が自分を守ろうとして、二次象牙質という新たな層を歯髄内に形成することがあります。そして自然にしみなくなる場合もあります。

しかし症状が強い時や、痛みが長く続く時など、我慢でしない時は歯医者さんに相談しましょう。適切な処置で痛みを緩和することができます。

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