唇が腫れてしまったけど、なかなか治らない。ガンかも??

「唇が腫れてしまったけど、なかなか治らないのですが、、、、ガンかも??」
さかの歯科では、不安いっぱいで来られる患者さんが、時々いらっしゃいます。
 
特に下唇に多いのですが、やはりとても目立つ所ですので、心配される方が多いのですが、ほとんどは粘液嚢胞というものです。

 

 

 

 

 

 

 

唾(つば)は、耳の下、下顎の下、舌の下にある大唾液腺(それぞれ耳下腺、顎下腺、舌下腺といいます)と、舌や頬、唇にある小唾液腺から出てきます。

小唾液腺の大きさは米粒くらいですが、きちんと唾液を出してくれます。

ところが、この小唾液腺が何らかの原因で詰まってしまい、唇や頬、舌が腫れてしまうことがあります。それを「粘液嚢胞」(ねんえきのうほう)といいます。

舌の下にできたものはカエルみたいに見えるので、時にガマ腫といいます。

『腫』なんて付くとなんか悪い物みたいですが、腫れた中身は唾液や膿なんで、悪い物ではありません。

ここで、粘液嚢胞のできる原因としては、
・唇を噛んだり、歯が当たって傷ついた場合。
・唾液腺が炎症を起こして詰まった場合。
などがあります。

中身をつぶすと粘液嚢胞はしぼんでしまいますが、またすぐに再発してしまうことが多いです。

年齢としては、10歳~30歳が多いようで、50歳以上では少なくなります。若い方に多く見られます。

治療法としては、

❶経過観察

❷摘出手術

の2つとなります。

❶経過観察の場合ですが、3~6か月経過を見ることが多いですね。噛んだりして刺激が加わらなければ、そのまま小さくなっていくこともあります。

❷しかし、粘液嚢胞が小さくならなかったり、気になって何度も噛んでしまう場合には、摘出手術を行います。この手術とは腫れた所だけでなく、原因となった小唾液腺も含めて外科的に切除します。ただし、抜歯と大して変わらい程度の難しくない簡単な手術です。

 

 

 

 

 

 

 

ただし、切った後の傷口がすこし目立ってしまいます。1週間くらいで抜糸できるのですが、術後は粘膜が引っ張られた感じが少しありますが、徐々に引っ張られ感もなくなります。そのことを充分に説明した上で摘出手術を行っております。

歯並びが悪くて唇をよく噛んだり、癖で唇を噛んでしまう方は、粘液嚢胞に注意した方がいいかもしれませんね。

 

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口腔外科

 

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