その唇の腫れ、大丈夫?粘液嚢胞とガンの可能性をご説明します
皆さんこんにちは!さかの歯科副院長の坂野美恵です。
さかの歯科では「唇が腫れてしまって、なかなか治らないけど癌ですか?」
とご心配されて来院される患者様が時々いらっしゃいます。
いきなり唇が腫れてきて、ドンドン大きくなってくると不安でいっぱいになりますよね。
唇にできた腫れの多くは粘液膿胞というものです。
粘液膿胞は癌なのか、それが癌化しないのか、放置してもいいのか、どのように治したらいいのかなど歯科医療の視点からわかりやすくご説明します。

粘液嚢胞とは?
粘液嚢胞(ねんえきのうほう)とは、唇や頬の内側、舌の裏側などにできるぷくっとした膨らみのことです。
お口の中にある「小唾液腺(しょうだえきせん)」という小さな唾液の出口が詰まったり、傷ついたりすることで、唾液が外に出られず、内部にたまってしまうことで発生します。
特に下唇の内側や舌の裏にできることが多く、お口の中の様々な場所に発生します。
お子さまから大人まで幅広い年代にみられ、大きさ2~5mm程度の半球状に膨らむのが特徴です。
粘液嚢胞の主な原因とは?
粘液嚢胞の原因は、主に以下のようなものです。
①物理的な刺激
粘液膿胞が出来る大きな原因は物理的な刺激です。
例えば
・唇や頬を噛んでしまうクセ
・転倒やぶつけたなどの外傷
・矯正装置などによる慢性的な刺激
などにより粘膜が傷つき、その治癒過程で粘膜の出口(唾液腺の管)がつまり、唾液が溜まって粘液膿胞ができます。
そのため唇に粘液膿胞ができやすい人は唇を噛むクセがある方も多いです。
②口内炎
口内炎も粘液膿胞の原因の1つです。
口内炎によりお口の中の粘膜が傷つけられ、同じく治っていく過程で唾液腺の管が詰まり、唾液が溜まっていきます。
口内炎の原因は
・疲れ
・ストレス
・睡眠不足
・ビタミン不足
・鉄欠乏
・ホルモンの乱れ
・喫煙
・ウイルス感染
・アレルギー
・口腔内を誤って噛んでしまう、傷つけてしまった
などが考えられます。

粘液膿胞が出来たらどんな症状が出ますか?
粘液嚢胞の症状は次の通りです。
・透明〜青紫色のやわらかいふくらみ
・触ると弾力がある
・痛みはほとんどない(噛むと痛むこともある)
・大きさが変わることがある
・自然に破れて小さく事もあるが、大体再発する傾向にある
・再発を繰り返している場合は表面が白っぽくなり、放置するとさらに大きくなるケースが多い
粘液嚢胞はガンになりますか?
粘液嚢胞は良性腫瘍の為、癌化する病気ではありません。
悪性腫瘍とはまったく異なる性質を持ちますので、ご安心下さい。
しかし注意したいのは、「粘液嚢胞に似た別の疾患」が存在することです。
以下に唇の腫れで考えられる粘液腫瘍と別の疾患をご紹介します。
① 唾液腺腫瘍
まれに、唾液腺にできる腫瘍が腫れとして現れることがあります。
耳の前にある耳下腺と、顎の下のある顎下腺を好発部位としています。
唾液腺腫瘍には良性と悪性があり、ほとんどは良性の事が多いです。
症状が特になく無痛性のしこりによる発覚が多いです。
しこりが時間と共に次第に大きくなり、顔周りの神経を圧迫して痛みやしびれ、運動麻痺などの症状を起こす場合は悪性腫瘍の疑いが大きくなります。
しこりが急速に大きくなる、痛みやしびれがある場合は注意が必要です。
② 口唇がん
口唇癌とは口腔がんの1つで、唇にできる悪性腫瘍の事をいいます。
主な症状は以下の通りです。
・治らない潰瘍や硬い塊がある
・唇の変色、荒れ
・初期は口内炎のような腫れ
・痛みがほぼなく、気付きにくい
・しこりが硬い
喫煙や紫外線の影響がリスク要因とされています。
2週間以上症状の改善がない場合は、早めに医療機関へご相談下さい。
③ その他口内炎や外傷
単なる口内炎や噛み傷でも、一時的に腫れることがあります。
通常は1〜2週間で改善しますが、改善が見られない場合や悪化する場合は医療機関へご相談下さい。

粘液膿胞は人に移りますか?
粘液膿胞が出来ると人に移るのか心配になりますよね。
粘液嚢胞は感染症ではないため、周囲にうつることはありません。
しかし、嚢胞が大きくなり、食事や会話に支障をきたす場合は、治療が必要となることがあります。
症状が長引く場合や大きさが1cmを超える場合、何度も再発を繰り返している場合は、専門の医療機関へ相談しましょう。
粘液膿胞の受診の目安とは?
粘液膿胞が出来た時の受診の目安は以下の通りです。
以下に当てはまる場合は、歯科医院または口腔外科の受診をおすすめします。
・2週間以上治らない
・繰り返し再発する
・どんどん大きくなっている
・硬いしこりがある
・出血や強い痛みがある
・日常生活に困難が出ている
まずはさかの歯科までご相談いただき、必要に応じて専門機関へ紹介する可能性もあります。
ご心配であれば、上記の症状がなくてもお気軽にお問合せ下さい。
粘液膿胞の治療法について
粘液膿胞が出来た時の治療についてご紹介致します。
① 経過観察
小さいものや自然に小さくなった場合は、そのまま様子を見ることもあります。
② 外科的切除
再発を繰り返す場合は、嚢胞と原因となっている小唾液腺を一緒に取り除きます。
局所麻酔で短時間にて行える処置です。
③ レーザー治療
医院によってはレーザーを使用する場合もあります。
出血が少なく、術後の腫れや痛みが軽減されるメリットがあります。
粘液膿胞は放っておいても大丈夫?
粘液膿胞は良性腫瘍のため、自然に治ることもあります。
しかし本当に粘液膿胞なのか、自然に治るまで放置していいのかなどの判断を歯科医師にご相談いただいた方が確実です。
唇に何か違和感がある、腫れた、水膨れができたと感じた時は、特に症状がなくても一度ご相談下さい。
さらに以下のような症状がある時はお早めにご受診下さい。
・何度も繰り返す
・大きくなってきた
・食事や会話の邪魔になる
・2週間以上変化がない
まれに似た症状の別の疾患である可能性もあるため、自己判断せず専門医の確認を受けることが大切です。

まとめ
唇は見た目にも左右される場所なので、粘液膿胞ができるとなんとかしたい!と思う方が多いかと思います。
まずはご自身での自己判断はせずに、大きな刺激を与えないよう気を付けながら一度歯医者へご受診下さい。
さかの歯科では唇にできた腫瘍や、粘液膿胞などもしっかり診査させていただき、必要に応じて紹介状のご準備も可能です。
まずはお気軽にお問合せ下さいね。
お口や歯のトラブルは京都市西京区・さかの歯科までご相談下さい。
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