一般歯科
虫歯・歯周病を始め、様々なお口のトラブルの大半が一般歯科の分類に入ります。当院では、電動注射器などの最新の医療機器を取り揃え、「痛くない治療」を提供します。また患者様のレントゲンや口腔内写真などの大切なデータをコンピューターによって一括管理し、モニターに映すことにより「わかりやすく充分な説明」を心がけており、安心して通院していただける「かかりつけ医」として治療させていただいています。
予防歯科
他の生活習慣病とおなじく、予防が一番大切です。
「予防歯科」とは、これまでの「痛くなったら治療する」という考え方とは異なり、 「お口の健康を維持する」という歯科スタイルのことです。
歯を失う原因の74%は虫歯と歯周病(歯槽膿漏)です。
虫歯や歯周病という病気は、細菌感染によって起こることがわかっているため、予防できます。
当院では、虫歯や歯周病になってから治療を行うのではなく、お口の健康を維持していくことが大切だと考えています。予防歯科では、虫歯や歯周病の検査や噛み合わせのチェック、歯の清掃など患者さんに合わせたブラッシングの方法をご提案していきます。
予防歯科(メンテナンス)の効果とは?
グラフは、定期健診(定期的なお口のクリーニング)を受けている人は、年をとっても多くの歯を残していることを示すものです。 定期的なお口のクリーニングがむし歯や歯周病の予防に効果が大きいことは、科学的にも証明されています。
各国の定期検診率と残存歯数
欧米諸国と日本では、高齢者の残存指数(残っている歯の本数)には大きな違いが生まれています。80歳時の残存指数はスウェーデンでは25本であるのに対し、日本では8.8本しかありません。どうしてこのような大きな差が出てくるのでしょうか?
これは、明らかに欧米諸国(スウェーデンやアメリカ)と日本の定期検診率の違いです。歯科医療先進国のスウェーデンやアメリカは、定期検診率が80%~90%もあり、日本とは大違いです。そのため80歳時の残存指数の大きな違いが生まれてきています。欧米諸国と日本の予防意識が明らかに異なっているため、最終的に残存指数の差に現れてきているのです。
日本では、歯医者さんに通院を始める理由のほとんどは、痛い・しみる・取れたなどの症状が出てからの方が多いと思います。
歯科医療先進国のスウェーデンやアメリカでは、日本のように治療を目的とした通院ではなく、予防を目的とした通院すなわち予防のための定期検診をされる方が多いのです。お口の健康を守るには、治療よりも予防の方が大切だという意識が浸透しているせいだと思います。
もちろん治療自体もとても大切なのですが、虫歯や歯周病はとても再発しやすく、しっかりとしたブラッシングを行い、予防やメンテナンスのために歯医者に通うとことが大切だと欧米諸国の方は考えている結果だと思います。
この予防を目的としたメンテナンスは、主に1~2ヶ月に1度お口の検査をし、歯のクリーニングを受け、歯垢歯石を取り除くことです。このメンテナンスでは痛みを伴うことは決してありません。そしてメンテナンスの際に、虫歯や歯周病が見つかれば、その際にすぐに治療を行うことで、通院回数も少なく、治療自体も簡単に済み、治療費も少なく抑えることができ、お口のダメージも最小限で済むことができます。
さかの歯科に受診されている患者さんには、定期検診の重要性を理解していただき、多くの患者さんに定期検診に来ていただいております。(10年以上、20年以上メンテナンスに通っていただいている患者さんも多くいらっしゃいます。)
メンテナンスの手順
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STEP1.1ヵ月から2ヶ月度に、ご予約の日に来院していただきます。
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STEP2.お口の状態をチェックします。
虫歯ができていないか、歯茎が悪くなっていないかをチェックします。必要があればレントゲン検査も行います。
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STEP3.現在のお口の状態を説明します。
悪くなっている箇所があれば、口腔内カメラでご説明します。口腔内カメラで説明すると、視覚的にわかるので、患者さんにも好評です。(虫歯や歯ぐきは悪くなっていれば治療が必要となります。)
※メンテナンスにご来院の患者さんは、1~2か月で虫歯ができたり、歯ぐきが悪くなってしまうことはあまりありません。 -
STEP4.歯石除去を行います
歯科衛生士が時間をかけて、1本1本づつ丁寧に手用スケーラーにて歯石を取って行きます。
縁上歯石(歯ぐきの上の)歯石だけではなく、縁下歯石もきれいに取っていきます。手用スケーラーを用いると振動がないため、痛みをほとんど感じる事はありません。ご安心ください。 -
STEP5.PMTC&クリーニング
歯ブラシでは完全には除去できないバイオフィルムを、専用の器具できれいに落としていきます。バイオフィルムを除去することでツルツルの歯になり、汚れの付きにくい状態になります。
痛みをほとんど感じる事はありません。ご安心ください。 -
STEP6.フッ素の薬を塗ります
フッ素を塗ることで、虫歯予防の効果があります。
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STEP7.次回1ヵ月から2ヶ月後の予約をお取りします
さかの歯科では、歯科衛生士が複数名在籍しております。定期的に通っていただけるように、しっかりと院内で研修を行っております。
定期的なメンテナンスで、お口のきれいにしていくことが、歯周病の予防には、とても重要です。
フッ素塗布
フッ素を歯の表面に塗ることで、歯の表面のエナメル質を守り、むし歯菌(ミュータンス菌)の酸を作る働きを抑え、初期むし歯の修復し、むし歯になりにくい強い歯を作ります。就学前の小さなお子様のむし歯の予防におすすめの処置方法です。
フッ素の3つの効果
効果1.むし歯に強い歯質を作る
歯の表面のエナメル質を、細菌の出す酸に溶けにくい性質にします。特に 生えたばかりの歯は、たくさんのフッ素を取り込みやすい性質がありますので、特に効果があります。
効果2.初期むし歯の修復を助ける(再石灰化作用)
唾液中に含まれる歯の成分でもあるカルシウムやリンと一緒に、酸に攻撃された歯の表面にくっつき、 再石灰化 を助けて脱灰部分を元に戻そうとする働きがあります。
効果3.細菌の働きを低下させる
フッ素は虫歯の原因菌の働きを低下させます。細菌の働きが弱まると、酸の放出が減少し、歯の溶ける量も減ります。
シーラント
6歳臼歯(第1臼歯)が虫歯になりやすい理由
- 6歳頃に生えてくる最初の奥歯の永久歯なので、6歳児の年齢では、なかなかうまくブラッシングができない
- 一番奥に生えてくるため、歯ブラシが届きにくく、汚れがとても溜まりやすい
- 歯の溝がとても深い構造をしているので、歯ブラシの毛先が溝の中に入らない。
食事をする際に、この6歳臼歯(第1大臼歯)は、とても重要になります。しかしとても虫歯になりやすい永久歯です。そのためこの溝をフッ素入りの樹脂で溝を浅くすることが、虫歯予防の観点ではとても重要です。この予防処置を「シーラント」といいます。
シーラントの写真
歯の溝は写真のように複雑でブラッシングでは 虫歯の予防不可能な部位です。特に6歳臼歯は複雑な形態をしています。
シーラントの治療手順
- 手順1
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シーラントを埋める歯の清掃を行います
- 手順2
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歯に薬を塗布します。この薬でシーラントが取れにくくなります
- 手順3
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歯を水で洗います
- 手順4
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歯の溝にシーラントを埋めます
- 手順5
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シーラントを硬めるために光をあてます
シーラントを始める時期
- 乳歯の奥歯が生えてくる3歳頃から
- 6歳臼歯が生えてくる6歳頃から
- 12歳臼歯が生えてくる12歳頃まで
シーラントをした後のお願い
シーラントは予防処置ですので、シーラントをしたからといって、必ず虫歯にはならないというわけではありません。ご家庭では、保護者のみなさんで仕上げ磨きを行い、食べたら磨く習慣をつけ、食生活の環境を改善して下さい。
そしてシーラントがきちんとついているかなどの定期健診を受けましょう。またフッ素を定期的に塗りましょう。また、食生活も改善して、総合的に予防することが大切です。